かわむら整体院です。
当院に来られるお客さまの訴えの内容には、さまざまな表現をされる方が多くいらっしゃいます。
僕としては、それぞれの表現をとても重要視しており、特にイネイト活性療法をおこなうときにはその表現をもちいて検査をしています。
そのような独特の表現方法の中でもよく耳にするのが、「前かがみになると腰がヤバイ」というような表現です。
「腰がヤバイ」の内容は?
実際に話を伺っていると、「腰がヤバイ」という感覚は、前かがみのときや寝返り・起き上がりのときに出現することが多いようです。
掘り下げていくと、どうも「ギックリ腰になりそうな感じ」という表現が近いようです。
ギックリ腰になったことがあれば、そのように表現できますが、なったことがなければ「ヤバイ」という表現しかできないものです。
「なんと言っていいかわからないけれども、このまま前かがみ(など)姿勢で動いていると、動けなくなるような予感がする」
このような表現が一番近いのかもしれません。
実はこの「予感」とか「イヤな感じ」というのは、私たちが持ち合わせている本能のひとつともいっていいものです。
この感覚をムシして動き続けていてうまくいった試しはないのではないでしょうか?
どのような原因が考えられるか?
ではこの「ヤバイ」という感覚が起きたとき、腰に何が起きているのでしょうか?
まず「ギックリ腰」になる瀬戸際だったと仮定すると、次のようなことが起きる手前と考えられます。
- 腰椎(腰の部分の背骨)をつないでいる「じん帯」が損傷したねん挫
- じん帯の炎症による痛み
- 炎症が骨盤の関節まで広がる
- 周りの神経を刺激する
- 起きるのも寝返るのも痛くてできない
これらがいわゆる「ギックリ腰」の状態なので、この一歩手前の状態が「ヤバイ」感じになるのかもしれません。
なので「ギックリ腰」の原因がわかれば、「ヤバイ」感覚のときに何が起きているのかがわかってきます。
その原因とは次のようなものです。
- 背中が張って重い感じがする
- ねこ背で肩こりがひどい
- 体をひねるときに脇腹が突っ張る
- 体をひねるときに腰のあたりがピリッとする
- 股関節が固くてしゃがむと腰に響く
- ヒザが曲がりにくい
このような状態のとき、腰椎の関節に動くたびに大きな負担がかかってきます。
その負担がある状態で、前かがみになると、腰にかかる圧力が極端に上昇しますし、寝返りや起き上がりで体をひねりながら腹圧をかけると、腰椎まわりのじん帯に極度に応力がかかるわけです。
つまり「ヤバイ」という感じは、ギリギリのところでの体からの危険信号であるともいえるのですね。
以上が「ギックリ腰」の一歩手前と仮定した時の原因になりますが、まだ別な原因が考えられます。
それは、腰椎関節の緩みや腰椎そのものの耐久性の低下です。
関節の緩みや耐久性の低下がると、腰椎がずれやすくなり、それに伴い神経を痛める可能性も高くなります。
場合によっては、ギックリ腰よりもキケンな兆候であるかもしれません。
気をつけるべきこと
どのような原因であるとしても、「ヤバイ」という感覚は大切に扱うことをお勧めします。
こういった感覚は、体からの危険を知らせるサインともいえるからです。
まず気をつけることは、こういったときにむやみに動き回らないことです。
原因を探ろうとしてラジオ体操をしてみたり、反動をつけた柔軟体操をすることはとてもキケンです。
できるだけ背骨全体に圧力をかけないようにした上で、体に硬い部分がないかを確認しましょう。
具体的には、次のような確認をゆっくりするといいです。
- 仰向けに寝た状態でヒザを立てるのが基本姿勢
- その状態で、両手を頭の方にあげたときに脇腹が突っ張るか肩が痛くなるか
→ ねこ背や背骨の柔軟性の低下、肋骨の可動性の低下 - 基本姿勢から片方のヒザを抱えて胸につけようとすると腰に響く
→ 股関節の柔軟性の低下と骨盤のゆがみ - 基本姿勢から横向きになってヒザを曲げたときにお尻にかかとがくっつかない
→ 腰仙関節や仙腸関節の機能障害 - 寝返りのときにすでに腰に響く
→ 腰椎関節のゆるみや耐久性低下なのでコルセットなどで保護することをお勧めします(要病院受診)
当院での整体
以上のような予測を踏まえて、当院では関節の動きを検査します。
上記の検査をさらに詳しくみていくことで原因を探っていくことになりますが、関節の緩みなどは内臓の状態とも関連することが多いため、イネイト活性療法を活用して全体的に検査していくことになります。
- 姿勢のチェック
- 関節の動きと痛みの有無
- 関節機能障害の確認
- 腰仙関節の状態をチェック
- イネイト活性療法で全体的な検査
- 動作確認
以上のような流れで整体をおこなっていきます。