かわむら整体院です。

夏になると脱水症対策として水分補給の大切さをどこでも伝えられると思います。
今回は、そのときの注意点について簡単に説明します。

 

脱水症とは

脱水症というのは、「水分が抜けている」という漢字を使いますが、厳密にいえば体から体液な減少している状態のことをいいます。

体液というのは人の体にある水分のことで、一般的に体重の60%が体液であるといわれています(年齢や性別によって差があります)。

体の中の水分といっても、単純な真水ではありません。その中にはナトリウムやカリウム塩素などの電解質(ミネラル)が含まれています。

つまり脱水症というのは、単に体から水が抜けているだけではなく、ミネラル(特にナトリウム=塩分)も同時に抜けている状態をいいます。

 

脱水の重症度で分けてみると

  • 軽度:体重に対して3~5%の脱水で、口の渇きや尿の減少などの状態
  • 中度:体重に対して5~10%の脱水で、だるさ、頭痛、吐き気、めまい、しびれ、血圧低下
  • 重度:体重に対して10%以上の脱水で、内臓各部の機能異常がおきる

というような状態になるので、早めにこまめな水分とミネラル補給が必要になってくるわけです。

 

 

水分補給の方法

ではどのように水分補給をすればいいのでしょうか。

それは、体液と同じような組成の水分をとることが一番です。
一番簡単なのは、水分と塩分を一緒に取るという対策もあります。

さらにいえば、適度な糖質と塩分を水と一緒に取ることも大切です。そのほうが腸からの水分吸収が効率的におこなわれるからです。

 

ただ、このような体液バランスを考えた飲み物を自分で作るのも難しいかもしれません。

 

そういう場合は、市販のものを有効に活用しましょう。

 

  • 水分と塩タブレット
  • 水分と塩キャンディー

という組み合わせもいいかもしれません。

 

またはスポーツドリンクをそのまま利用するのもいいでしょう。

経口補給輸液のようなものは、体液に近づけて作られているので最適といえるでしょう。

 

 

運動時と安静時の水分補給の違い

ここで気をつけておきたいのは、運動時と安静時では考え方が違ってくるということです。

運動時など大量に汗をかいているときと、安静にしているときとでは、水分補給方法に違いが出てくるのですね。

 

その理由は、運動時は安静時とで体液の状態が変化していることが挙げられます。

運動時は安静時と比べると、汗が大量に出ているので体液の濃度が濃くなりますよね。

そうなると、水分を補給したときの体内への浸透具合が変化してくるのです。

 

そのため、安静時は平常体液と同じくらいの浸透具合で調整した飲料を、運動時は平常体液よりも低めの浸透具合で調整した飲料を飲むほうが効率のいい水分補給ができてきます。

 

普通のスポーツドリンクはアイソトニック飲料といって、安静時に水分吸収が効果的におこなわれるように作られていますが、運動時には逆に効率が悪くなります。

しかし、ハイポトニック飲料というタイプのものは、運動時に水分が吸収されやすいように作られています。

 

アイソトニック飲料とハイポトニック飲料では、糖分と塩分の割合が変わってくるので、商品の特徴をよく理解して購入されることをおすすめします。