かわむら整体院です。

運動後や長く歩いた後などは足首が痛くなることがあります。

ほとんどの場合は、ひと晩休めば痛みが治まるものですが、なかなか痛みや腫れが引かず長い期間不自由な思いで過ごして来られた方が来院されることがあります。

今回は、このような長引く足首の痛みについて解説していきます。

 

足首の構造

足首はたくさんの骨が集まり、その周りをじん帯などで補強しながら構成されています。

骨組みは、ヒザより下にある下腿(かたい)の二本の骨が外くるぶしと内くるぶしを作り、その下に「距骨(きょこつ)」が両くるぶしに挟まれるように配置されます。

この下腿と距骨によって構成させる「距腿関節」が、つま先を上げたり下げたりする動きに大きく関わってきます。

距骨の下にはかかとの骨である「踵骨(しょうこつ)」が配置されています。

距骨と踵骨で構成される「距踵関節」は、その形状から足首をひねるような動きに大きく関係してきます。

 

足首の骨格は、これら以外にも「舟状骨(しゅうじょうこつ)」「楔状骨(けつじょうこつ)」「立方骨(りっぽうこつ)」というコロコロした骨があり、それぞれ足首の複雑な動きに関わっています。

 

足首の運動に関係する筋肉としては、ふくらはぎの筋肉がアキレス腱となって踵骨に付着し、立っている姿勢を保つのに重要な働きをしますし、前脛骨筋や腓骨筋などがつま先を持ち上げたりひねったりするときに働いてきます。

たまに神経損傷などで前脛骨筋や腓骨筋が働かなくなると、歩くときにつま先が引っかかってしまうことになりますし、スポーツ障害などでアキレス腱損傷を起こすと、立位保持が困難になってきます。

 

足首の骨には、たくさんのじん帯が付着して関節の補強をしています。

スポーツなどで足首をひねりながら大きな負荷がかかったりすると、こういったじん帯が傷つくことになります。

いわゆる「ねんざ」というのは、このようなじん帯損傷の通称として使われています。

 

運動したあとに足首が痛む原因

このような構造をした足首が、運動した時や長く歩いた時などに痛むのはなぜでしょうか?

骨格的にいえば、足首を構成する関節面に衝撃がかかるため、その衝撃を緩和させるためにじん帯や筋肉が働きすぎていることが考えられます。

骨と骨とのぶつかり合いを放置しておくと、骨や軟骨が傷つく可能性がありますよね。

じん帯や筋肉の働きは、そのようなことがないように予防的に作用していると思われます。

 

「意識しなくてもそのようなことができるのか?」と思うかもしれませんが、私はこれも「自然治癒力」のなせる技であると考えています。

 

どちらにしても、運動などのときには、じん帯や筋肉に過度の負担がかかってきます。

特に筋肉への負担は、筋肉組織への微細なダメージを与え、毛細血管レベルで血流の低下が起こります。

それによって乳酸がたまり、筋疲労となり、それが痛みの原因を作っていきます。

 

ほとんどの場合、このような筋肉疲労や、じん帯への負荷はひと晩も休めば自然と治癒していくものです。

腫れや熱感がある場合でも、安静(できるだけ動かさない)にして冷やしておけばある程度は治まってきます。

 

しかしなかなか治りにくい場合も確かにあります。

その原因はどこにあるのでしょうか?

 

痛みが長く続く原因

足首が痛くなった直接の原因は、もしかすると先ほどの解説通りかもしれません。

しかし、その背景に次のようなことが重なっていると、治りにくくなる可能性があります。

  • 骨盤のゆがみ
  • 重心のかたより
  • 関節の脱力によるゆるみ
  • なんらかの感染症による循環不良
  • 筋損傷が大きいための循環不良
  • 骨や軟骨へのダメージによる筋肉の過度な緊張状態

 

骨盤のゆがみや重心の偏りは、足にむかう筋肉の張力バランスを崩し、リンパの流れを停滞させ、足部への水分貯留を引き起こし、筋肉組織の回復を遅らせることがあります。

また、関節の緩みがあったり、骨自体にダメージがあると、その反動として筋肉の過度な緊張状態が続き、これもまた循環状態を悪化させます。

感染症がある場合、そもそもそれが改善されない限り先に進みません。

 

当院での整体例

実際に当院でおこなっている整体の例をご紹介します。

 

これまで解説してきたことをすべて考慮して検査するのが当院での基本的な考え方です。

姿勢のゆがみを確認し、骨盤の状態を検査します。

骨盤周りの関節に機能障害があれば、まずそこを改善させることで痛みが変化するかをチェックしていきます。

 

次に股関節、膝関節、足関節に機能障害がないかを確認し、あればその改善をうながしていきます。

ここまでで筋肉やじん帯への負担は減る可能性が高いので、骨格的には経過観察となってきます。

 

最後にイネイト活性療法を使って、それ以外の原因を検査して、その原因に対して自然治癒力が行き渡るように施術していきます。

 

これを繰り返すことで改善するか、停滞するかを経過観察していくのが当院での整体です。