かわむら整体院です。
ひざが痛いときあなたならどのような対処法をしますか?
- 病院に行ってシップをもらう
- そのシップをひざに貼る
- ひざを冷やす
- ひざを温める
- ひざの周りをもみほぐす
- 病院に行ってひざに痛み止めの注射してもらう
- 病院に行ってひざにコラーゲンの注射をしてもらう
- コラーゲンのサプリを飲む
- 人工ひざ関節に変えてもらう
思いつくのはだいたいこのくらいかもしれません。
ちょっとここに列挙してある項目を眺めてみてください。
すべて「ひざ」だけに対処法が集中している気がしませんか?
それどころか、「痩せなきゃダメだよ」とかいわれたり、痛くてできるわけがないのに「まずは筋トレね」とかいわれたり、さんざんな目に遭っていないでしょうか?
本当にそれだけでいいのかは、今現在ひざが痛いと思っているあなたがよくわかっているはずです。
なぜなら、その対処法では効果が出ないからこの記事を読んでいるはずだからです。
今回は、当院での実例を通して、ひざが痛む原因について部位別に解説してみようと思います。
原因がひざにある場合
ほとんどの方が思いつくのは、「ひざが痛いのはひざに問題があるからだ」ということではないでしょうか?
確かにひざが痛かったらひざをさすりますよね。それはひざをさすれば楽になるような気がするからです。
しかし実際は、そのような場合はめずらしいものです。
ひざに問題があるとすれば、次のような場合です。
- 軟骨がすり減って動かすたびにゴリゴリする
- ひざに関係する骨(大腿骨と脛骨)が変形して異常な動きがある
- ひざの中のじん帯が傷ついていて炎症中、または緩んでいてひざが不安定
- ひざの横のじん帯が傷ついていて炎症中、または緩んでいてひざが不安定
- 半月板が傷ついている
- 原因不明でひざの関節内部が炎症している
このようにみていくと、確かにひざに問題が集中しているように見えます。しかしはじめの1番・2番・6番はその状態になるまでに後にあげる要因が大きくかかわっていることがほとんどです。
ひざ特有の問題はほとんどが3番と4番だけであり、これらはスポーツの時に起こることが大部分を占めます。
つまり、あきらかにけがをした記憶がないのにひざが痛いのであれば、ひざ以外の要因も考えるべきなんですよね。
原因がひざよりも下にある場合
そのほかの要因として挙げられるのが、足首~足にかけての変形です。
足首~足というのはいろいろな骨が組み合わさって構成されています。その構成の組み合わせに問題が起こると、土踏まずが低くなる「偏平足」になったり、足首のじん帯が緩んで不安定になったりと、足元から地面への体重移動が難しくなります。
それがひざに負担をかけていくことになり、結果としてひざの痛みとなって表れるのです。
このような場合、いくらひざにシップを張っても解決することはできません。足元のバランスから改善する必要があるということです。
原因が腰にある場合
ほとんどの場合、腰の構成要素に問題があるとひざに負担がかかります。
多くは次の関節面の不具合から起こります。
- 腰仙関節
- 仙腸関節
- 股関節
- 腰椎椎間関節
ちょっと専門用語が入っていますが、つまりは腰回りの骨組みの動きが悪いためだと思ってください。
これらの関節機能に異常が起こると、ひざ周りの筋肉などの緊張状態に不具合を起こし、それがひざの運動を妨げます。
その妨げられた運動によってひざを動かすたびに余計な圧力が加わり、結果として軟骨の異常を起こしたり腫れたりするわけです。
試しに、横向きになって寝てみてひざを軽く曲げて確認してください。
腰をそらせて曲げた時と腰を丸めて曲げた時とでひざの曲がり方が変化するはずです。
このような場合、腰の動きを改善しない限りひざへの負担を軽減することはできないということです。
ちなみに股関節が硬いと腰の動きも悪くなるので、股関節の柔軟性も大切になってきますよ。
原因が腰よりも上にある場合
ひざに負担をかける原因のほとんどが腰にあるということでしたが、付け加えるならばその「腰」の動きを悪くする原因もある場合について解説します。
それは肩こりや背中の張などのことです。
カンタンにいえば、腰は背骨を通して体の上のほうとつながっているので、肩が凝っていれば腰の動きも悪くなる可能性が高いということです。
その関連性をカンタンに説明します。
- 肩がこる
- 肋骨の動きが悪いことが肩腰の原因
- 肋骨の動きが悪いと胸椎(背骨の上のほう)の動きも悪くなる
- 体をひねる動作が困難になる
- 腰椎(こしぼね)に負担がかかる
- 腰回りの筋肉が異常に緊張した状態になる
- 骨盤の動きが悪くなる
- ひざ周りの筋肉に異常に張ってくる
- ひざに負担がかかる
つまりはこのような流れで関係しているということです。
まとめ
ひざが痛い原因はひざ以外にもあるという視点で解説してきました。
今回は主に骨格だけに着目してきましたが、骨格の動きには体のいろいろな器官がかかわってきます。
すべての器官が密接に関連しあって「からだ」という個体を動かしているということを考えれば、部分だけを見て対処しても仕方がないことがよくわかりますよね。
当院では、むやみやたらに痛みから逃れようとせず、根本原因を探ることこそが本来の健康に近づく道であると考えています。