院長の川村です。

「かわむら式整体を教わりたい」と来られる方が時折いらっしゃいます。

もちろん隠すような内容でもないのでご希望の方にはその内容について教えています。

しかしながらなかなか習得するのを難しく感じる場合も多いようです。

 

そんな方に対するアドバイスとして、

「五感をフル活用する」

と伝えています。

 

今回は、五感について説明していきます。

 

五感とは

人間には、主に5つの感覚が備わっています。

視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚、の5つです。

 

第6感というのもありますが、これは五感が研ぎ澄まされたときにおこる認識前の認知能力のことです。

頭で理解するよりも早く認知するために「予知能力」と間違われてしまうんですね。

 

医療の基礎には、「患者を診るためには五感をフル活用する」という教えがあります。

問診・視診・触診・聴診とあるのはそのためです。
(味覚や嗅覚についても程度の差はありますが活用しています)

 

僕が理学療法を学び始めたころ、「動作分析」という手法をかなり練習した記憶があります。

対象者の動き方を観察し、分析し、問題点を考察して、アプローチ計画を立案する

この過程の中で、動作分析はとても重要なことなんですね。

 

学生の頃は、「観察」と「分析」は視覚中心におこなっていました。

対象者の動きを視覚で観察することがメインということです。

 

次第にそれは、「動きをまねる」ことに変化し、対象者の状態を自分の身体で表現するようになりました。

 

自分の中で再現できるようになると、視覚中心の分析から、触覚中心の分析へと変化してきたのです。

 

 

得意な感覚を鍛える

ハワイの伝統医療を学んでいた時は、それこそ大自然のエネルギーを五感で感じ取るような教えを受けていました。

 

穏やかな海に浮かんで地球の息吹を感じ取ったり、

さややかな風の中で坐禅瞑想を組みここちよい香りを感じてみたり、

木に触れその内部の水分循環を感じてみたり、

ボルテックスの塊のような大木に触れることでエネルギーを感じてみたり、

視線を敢えてぼやけさせることでオーラを見る感覚をつかんでみたり、

 

それこそありとあらゆる方法で自然と触れ合うことで五感を磨いてきました。

 

その中でも僕の場合は特に「触れる」感覚が得意であるようです。

もともとメガネがないと世の中をしっかり見ることができないからなのかもしれません。

視覚よりも触覚の方がいろいろなものを理解しやすい傾向にあることに気が付いたのです。

 

このことから「触れる」技術を磨き続け、最終的にごく軽い触れ方で整体をおこなうようになりました。

得意なものを磨くと特異になってくるものです。

 

ちなみにですが、特異も気を付けないと得意となり慢心につながります。

日々謙虚に誠実に、相手と向き合う姿勢を大切にしたいですね。

 

 

整体に生かす=人生に生かす

かわむら式整体を学びたいという方に対して、五感を磨くことをお伝えしています。

僕の場合は触覚を重視していますが、それぞれ得意分野があるのでどれがいいかはわかりません。

 

しかし、五感を磨くことはすなわち地球を感じることであり、自然を感じることでもあります。

人間は自然界の生き物ですので、自然を意識することは生命活動に目を向けることになります。

これが自然治癒力なのです。

 

地球を感じることができれば、変な気負いもなくなります。

ストレスとも上手に付き合えるようになります。

五感を磨くことは、整体技術だけでなく、人生にも役立つことだと思っています。