かわむら整体院です。

理学療法士として病院に勤めていたころ、特に多く関わった病気のひとつに、脳卒中があります。一般的に脳卒中後遺症をもった方に対して行う理学療法は、関節の動きの維持改善や筋力の維持改善をベースに、日常生活上のいろいろな動きができるようにすることを目的としています。

理学療法はどこでも同じだと思うでしょうが、みなさん専門家としていろいろな勉強をされているので(まったく勉強していない理学療法士ももちろんたくさんいますが)、それぞれのやりかたに違いが出てきます。

私の場合、関節のエキスパートでもあるので、運動の基本である関節の動きを改善することで、全体的なパフォーマンスを上げる効果を出してきました。

その話はまた専門的になるので、今回は、「そもそも脳卒中って何?」というところからお話をしていきます。

 

脳の仕組み

脳は頭の中にあるふにゃふにゃしたものです。よくコンピューターに例えられますが、体の全ての機能を統括している部分で、中枢神経といわれています。

脳がふにゃふにゃしているのは、大部分が脂肪と水分でできているからです。その中は「中枢神経」と言われるだけあって、たくさんの神経が精密機械の回路のように組み合わさっていて、それらに栄養を送るために血管が張り巡らされています。

「脳の統括」とは、次のふたつの役目を持っています。

  • 体の隅々からの情報を取り込んでそれを認識・仕分けする役目
  • 体の機能を的確に操作するための指令を組み立て、隅々に送る役目

脳と体の隅々をつなぐのが「脊髄(せきずい)」という背骨の中にある太い神経です。

 

脳卒中とはふたつある

では脳卒中とは何でしょうか?

脳卒中は詳しくは脳血管障害・脳血管疾患といいます。脳の血管になんらかの障害がおきている状態です。

脳に栄養を送る血管のトラブルは、そのまま脳の細胞の死活問題に関わります。そして、一般的に、脳細胞は一度死んだら再生しないといわれています。脳卒中には大きく分けて破裂型とつまり型に分けられます。

血管破裂型

脳内の動脈が破裂して、飛び出した血流の勢いで、周りの脳細胞を破壊してしまいます。高血圧などで血管がもろくなったところに、急に圧が加わったりするとおこります。

出血を起こした血管によって、後遺症の重症度も変わってきます。

血管つまり型

血管が何らかの事情でつまってしまい、その先に血液が流れなくなっている状態をいいます。じわじわ詰まってくる場合と、どこからかやってきた血液のかたまりが飛んできて、急に詰まる場合があります。

 

原因は?

脳卒中の直接的原因は、脳の血管のトラブルです。なぜ血管にトラブルが起きるのか? といえば、生活習慣によるものです。

中性脂肪の値が高い状態は、血管に悪影響を与えますし、血圧が高い状態が続いても血管に悪影響を与えます。

ただ、塩分制限や脂質制限がどこまで効果があるかは、諸説いろいろあり何とも言えません。しかし、あきらかに、現代日本の食生活は糖質の過剰摂取であると考えています。

身の回りの食生活をいちど見直してみてくださいね。