骨折した部位と違うところが痛い

かわむら整体院です。

これまでたくさんの骨折後のお客さんを見てきましたが、結構な確率で骨折した場所以外の深刻な痛みを抱えている方がいらっしゃいました。

たとえば手首の骨折。骨折の原因は人さまざまですが、転んで手をついた時に骨折することが多いようです。そういう場合、「痛いのは手首だけだろう」と思うでしょうが、と、いうか、例えば病院でのリハビリでも、手首しか見ていないセラピストはたくさんいましたが、実は他の部位に問題を抱えていることが多いです。

 

手首を骨折した時の処置はひとつ

手首を骨折したと病院で診断されたら、その時の処置はひとつのみです。固定して骨が自然にくっつくのを待つんです。

骨は自然治癒力のおかげで、自分でくっつく能力があります。どんな特別な治療であろうとも、この自然治癒力にはかないません。特別な場合(ばい菌が入っていたり、治癒力が衰えていたり)はくっつくのに時間がかかるか、くっつかないこともあります。そのくっつく過程で、骨がずれないように固定しなければいけないのですが、その方法は手術をするかしないかに分かれます。

 

なぜ骨折以外の場所が痛いのか?

ではなぜ、骨折した場所以外が痛くなるのか?

ということですが、それはふたつ考えられます。

  1. まずは手首の骨折原因で多いのが転倒であるということ。
  2. そしてもうひとつは、固定されているのが手であるということ。

転倒した場合、いくら手をついたからといって、体に何らかの衝撃が加わります。そもそも、転倒したことそのものが、何らかの衝撃が加わった結果かもしれません。どちらにしても、その衝撃の時に、背骨にゆがみが生じます。特に骨盤。

手をついた時の衝撃は、肩に伝わり首の骨(頚椎)や背骨(胸椎)・肋骨に伝わります。そこからくる歪みは、骨盤に影響します。骨盤の歪みはまた、身体中のあらゆるところの痛みとした現れてくるのです。

 

では、固定はどのように影響しているのでしょう?

手術をした場合、麻酔をかけられますよね。そのあいだ身動きできません。これも固定です。そして手術後、血流改善まで手を心臓より上げた位置で固定します。固定が解除されても、身を守るクセがついてしまい、しばらくはその手は体から離れません。

手術をしない場合はシーネ(またはギプス)固定を何週間か続けます。そのあいだ血流改善のため三角巾で首から吊り下げます。

想像して書いているだけで、私は肩がこってきました。

そう、「固定」は体のあらゆるところにゆがみを生じさせるのです。手はもともと器用に動き回るところです。それが固定された時の影響は計り知れません。

 

全身をみることが大切

ではどのようにすれば快適に過ごせるのでしょうか?

私は病院勤務時代から、骨折直後の人に対して全身の骨格の歪みを改善する理学療法をおこなってきました。いまでももちろん、どこかに痛みを抱えた方に対して、「その痛い部位」だけをみることはしません。全てを見てそれぞれの影響の度合いをしっかり調べてから施術に入ります。

あたかも探偵が事件の背景を推理するように、不調の背景をたどっていきます。それが根本解決につながるからです。

興味ある方は、かわむら整体院までどうぞ。