かわむら整体院です。最近、どこもかしこも「骨盤矯正」という言葉を目にします。そして、骨盤矯正さえすればすべて解決する、ようなことを宣伝しているところさえあります。
今回は、骨盤矯正の本当のところ、というテーマで話してみたいと思います。
骨盤の仕組み
詳しくは腰にまつわるお話にも書いているので参考にしてくださいね。
骨盤は真ん中の仙椎と両側の腸骨という骨で作られています。その骨をつなぎとめているのが、様々な靱帯と筋肉です。
骨盤の中には、内臓や生殖器が入って守られています。足の方に行く太い神経や血管も骨盤の中を通ります。生命の存続にとても大切なところなんです。
骨盤矯正とは
このような重要な役割を担う骨盤が、さまざまな原因でゆがんできます。そのゆがみを正そうというのが、「骨盤矯正」というものです。
その方法は、
- 骨盤周りの筋肉をストレッチすることによって骨盤の動きをよくする
- 骨盤周りの関節を動かすことによって骨盤の動きをよくする
- 直したい方向にむりやり押す
というものがありますが、僕的には1と3はオススメしません。
1は筋肉のストレッチ効果が一時的なものであること、ゆるむことで他に影響が出ること
3はそもそも危険であるということ、が理由です。
では2は?
この中では、動かし方さえ知っていれば有効です。しかし、そもそも関節の生物学的仕組みすら知らない「プロ」が多いのも事実です。
- 骨盤周りの関節がどの方向に何度動くのか?
- どう動かせば今後も動きやすい関節になるのか?
- 本当にその関節を操作していいのか?
これがわかっていなければ、骨盤矯正はできないといっても過言ではありません。
そして、そもそも、なぜ骨盤がゆがんだのか?
がまだ解決していません。
骨盤がゆがむ原因を知らなかった頃
私は以前、関節のエキスパートとして、全身の関節に関する骨格矯正を主におこなっていました。それだけでも、ただ単にもんだり指圧したり、リンパマッサージでごまかしたりするよりはずっと効果はあったのですが、患者さん(その頃は病院に勤めていたので)はしばらくすると再発することがしばしばありました。
骨盤だけで解決できなかったのです。考えてみれば当たり前です。骨盤がゆがむ原因に対処していなければ、いくら骨盤を矯正しても戻ります。
イネイト活性療法を知らなかったら、まだあの頃のままだったでしょう。
関節のことを知らずに骨盤矯正をする
これほど怖いことはないし、専門家を頼ってきているお客さにゃ患者さんに失礼なことはないと思います。
もしもあなたが、「どこかいい整体院は?」と探しているなら、しっかりした知識のあるところを選んだほうがいいですし、
もしもあなたが、「プロ」ならば、ちゃんと勉強していることを願います。
これは日本でも、僕が技術指導に行っていた海外の病院でも同じことです。
「知ったかぶり」をするプロほど危険なものはありません。